【FrontierPlants】タンクブロメリアの育て方【フロンティアプランツ】

【FrontierPlants】タンクブロメリアの育て方

ここではタンクブロメリアの育て方、タンクブロメリアとは一体どういう植物なのか?どうやって育てていくのか?ということを解説していきたいと思います。

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タンクブロメリアとは

タンクブロメリアとはブロメリア科(アナナス科)に分類される植物で葉の構造が筒状になっており、中心部と葉と葉の隙間に水を貯めることができるタンク状の構造になっている植物の総称になります。

タンクブロメリアは主に、ブロメリア科のチランジア属の一部、エクメア属、ビルベルギア属、ホヘンベルギア属、ネオレゲリア属、ケスネリア属、フリーセア属、等々がそう呼ばれており目にする機会も多いと思います。

タンクブロメリアは樹上や岩場などに着生して生育しており、根から水を吸う機能よりも葉に溜まった水から水分と栄養を吸収して生きています。(全く根から吸収しないわけではありません)

タンクブロメリアは硬い葉の硬葉系のタンクブロメリアと軟らかい葉の軟葉系との分けられ下記に記載しますので参考にしていただけるとありがたいです。

交配種も非常に多く作出されており、美しい色や魅力的な形をした植物も多く非常に魅力的なブロメリアです。もちろん開花しその姿はとても美しく多くの人を魅了してきました。

開花するのは1株から1回だけ。

エキゾチックで美しい花
エキゾチックで美しい花
ネオレゲリアの花は非常に可憐
ネオレゲリアの花は非常に可憐
ビルベルギア・ロゼアの花
ビルベルギア・ロゼアの花

開花した後は子株を出して世代交代をします。子株の数はその種類によって様々で、親株も開花してすぐ枯れるわけではないので安心してください。

硬葉系

主な種としてエクメア、ビルベルギア、ホヘンベルギア、ネオレゲリア、ケスネリア、カニストラムなどがあげられます。

強い光の当たる場所に生育していることが多く、強い光を好み丈夫で育てやすいものが多いです。

ネオレゲリア・サンデーベスト
ネオレゲリア・サンデーベスト
ビルベルギア・インセンディアリーデライト
ケスネリア・マルモラータ・ティムプローマン
エクメア・チャンティニー・ブラックセレクト
エクメア・チャンティニー・ブラックセレクト

軟葉系

主な種としてチランジアの一部、ブロッキニア、カトプシス、ラシナエア、フリーセアなどがあげられます。

湿地帯や森の中などに生育しており、強い光を好みません軟らかい光で管理し。育て方はやや気難しい面もあります。

フリーセア
チランジア・ビフローラ
ラシナエア・シーマニー
ラシナエア(チランジア)・フラゼリー

育て方のポイント

  • 硬葉系は強めの光で管理する。直射日光から半日陰など(真夏を除く)
  • 軟葉系は柔らかめの光で管理する。明るい日陰など
  • 置き場所は屋外の半日陰から明るい日陰、風が強すぎると葉がこすれて痛みやすいです。
  • 気温は10℃を目安に屋外、屋内に移動させる。(冬は室内へ)
  • 葉の中心部の筒状になっているところに水を貯めて管理する。
  • 水やりの頻度は週に1度もしくは2度
  • 植えつける用土は水はけの良いものを選ぶ、(軽石、赤玉土、バークチップ、ヤシチップ、ミズゴケなど)ミズゴケは素焼き鉢を使用する

水やりの方法

タンクブロメリアは厳しい環境で生き抜くために、筒の中に貯めた水から水分と栄養を吸収します。チランジアよりも根から水を吸収する割合は多いため用土に水をあげることも忘れずに。

硬葉系のタンクブロメリアは特に乾燥に強いものも多く2週間ほど水をやらなくても枯れることは少ないため、さほど神経質にならなくて大丈夫です。

水やりは週に一度、用土の乾き具合を目安にしてください。置き場所によって筒の中の水の減り具合や、用土の乾き具合などを見て週に2度行ってもよいかもしれません。

水やりは筒の中の水を全て入れ替えるつもりで行います。シャワーなどで水を入れて筒から水をあふれさせることで、用土にも水をあげることができます。もしくは筒の中の水を一度こぼしてから水を入れ替えてあげてもいいです。

直射日光の当たらない時間に行い、葉にも水を目いっぱいかけてあげてください。

日常のお手入れ

タンクブロメリアを良く観察してあげてください。

葉っぱの調子はどうなのか?用土の乾いていないか?虫はついていないか?などなど

タンクブロメリアの茶色く枯れた葉は元には戻りませんので取り除いてあげるといいですよ。

枯れた葉っぱは手で引っ張って取れるようであれば取り除き、取れない場合はハサミを使ってカットしてあげると見た目も美しくなります。

肥料はさほど必要ではありませんが、植え付け、植え替え時に緩行性の肥料を元肥として土に混ぜてあげる、もしくは株から離れた位置に一つくらい置いてあげる方法もあります。

追肥は行わない方が無難です。追肥はだらしない姿へと成長させてしまうので特に必要ないということになります。また冬場は成長が鈍るため肥料は厳禁!タンクブロメリアを衰弱させる原因になります。

害虫にも強いタンクブロメリアですが、ナメクジやカイガラムシなどが付く場合があります。

その場合はオルトランなどの粒状の薬剤を用土に置いて、カイガラムシなどは歯ブラシなどで取り除いてあげてください。オルトランを撒いておくと小バエの発生を抑える効果もあります。

明るさ 日照の管理 置き場所

共通していえる事は急に強い光に当てないことです。

いくら強い光を好むといっても急に強い光に当てると葉焼けを起こしてしまいます。徐々に環境に慣れさせてあげる事で綺麗に育ってくれます。

硬葉系のタンクブロメリア

屋外では半日陰などの強い光を好みます。直射日光に当てる場合は夏は20%~40%ほど遮光してあげると葉焼けの心配もありません。

屋内では明るい窓辺、直射日光に当ててあげても大丈夫です。

軟葉系のタンクブロメリア

屋外では明るい日陰を好みます。強い光では葉焼けの心配があるため50%ほど遮光してあげるといいと思います。

屋内では明るい窓辺、レースカーテンなどで柔らかい光を当ててあげるといいです。

季節の管理

気温も上がりタンクブロメリアも動きだす季節。

最低気温が10℃を超えたら屋外で管理できます。はじめは半日陰などで10日間ほどならしてから硬葉種は日光に当ててあげてください。軟葉種は明るい日陰などで管理しましょう。

水やりは週に1~2回に増やしていきます。

植え替えもこの時期が一番適した時期になります。

暑さに注意し、水の腐りにも注意しましょう。一部タンクブロメリアは暑さに弱いため30℃を超えたら涼しい場所で管理します。

直射日光が厳しく硬葉種でも葉焼けする季節です。20~40%ほど遮光して様子をみてあげてください。軟葉種は直射日光には当てず明るい日陰などで管理してあげます。

水やりは週に1~2回、暑さで水が腐りやすくなっていますので気をつけます。

暑さが落ち着いたら、また硬葉種は直射日光に当てて良く成長させてあげてください。軟葉種は半日陰もしくは50%ほど遮光した日光にあててあげます。

急に寒くなることもありますので注意しながら管理します。

水やりは週に1~2度

タンクブロメリアの成長が鈍り、水の吸収も衰えます。

10℃を下回る日がきたら屋内へ移動させます。屋内は乾燥しますので時々葉に霧吹きなどで水をかけてあげてください。室内の気温が15℃以上であれば今までと同じ管理で問題はありません。

屋内ではなるべく明るい窓辺などで管理し室内でも10℃を下回ることがあれば水を抜き寒さに耐性をつけさせます。

用土にはなるべく水がかからないように水やりを行います。根が寒さにでやられないためです。

週に1度もしくは2週間に一度のペースで大丈夫です。

タンクブロメリアの増やし方

タンクブロメリアの増やし方は2パターンあります。

一つは種から増やす方法、もう一つは子株を取って増やすことです。

種子から増やす

タンクブロメリアは花を咲かせ種をつけます。種子は種類によって様々ですが、ネオレゲリアやエクメアなどは実をつけますので果肉を全て取り除きミズゴケのマットなどに植えます。

ミズゴケのマットを常に湿らせておくと10日間から20日間ほどで芽がでます。

一年でかなり大きくなりますので、ある程度大きくなったら用土に植え替えてあげると良いです。

子株を取って増やす方法

脇から出ているのは全て子株
脇から出ているのは全て子株

タンクブロメリアを栽培していると株元から小さなタンクブロメリアが出てきます。それが子株です。

タンクブロメリアは開花してから子株をだすもの、開花せずとも子株をだすものがいますが増やし方は同じです。

子株が親株の半分以上まで成長してきたら親株から切り離し別の鉢に植え替えてあげます。ストロンと呼ばれる太い茎で繋がっている場合はストロンを3cm程度残して切り離してあげます。あらかじめハサミは消毒しておきましょう。切り離した子株に発根促進剤を付けるのも効果的です。

根がまったく付いていない状態でも問題なく成長しますので心配はいりません。

親株からさらに子株が出てくる事もありますので親株も引き続き育ててあげてください。親株の根元にイボのような膨らみがあればそれは子株のサインです。

タンクブロメリアの植え替え、植え方

タンクブロメリアの植え替えに適した時期は4~6月、9~10月までになります。

もっとも適した時期は4~6月なのでその時期に行ってあげるのがいいですね。

タンクブロメリアの用土は水はけの良いものを使うのが一般的です。一部の観葉植物の土などは腐りやすいため室内では避けた方が無難です。サボテン・多肉植物の土なども水はけが良いので使用している方もいます。また栽培農家の方やコレクターの方の中には用土を弱酸性~酸性へとしたほうがいいとの意見もあります。

酸性に傾ける方法は一般的にはピートモスpH無調整のもの(pH4)を使用することが多いですが、ピートモスは保水性に優れ加湿気味になってしまいます。なので赤玉土(弱酸性 pH5~6)、鹿沼土(強酸性pH4~5)、ミズゴケ(強酸性pH4.5~5)この辺を使用するといいかと思います。

  • 軽石と赤玉土と小さめのバークチップを1:1:1で混ぜたもの(赤玉土が弱酸性)
  • 軽石と鹿沼土と小さめのバークチップを1:1:1で混ぜたもの(鹿沼土が酸性)
  • ミズゴケのみ(ミズゴケは酸性のものが多い)ミズゴケは素焼き鉢を使用する
  • ヤシチップのみ

などが用土としてオススメです。

自分の栽培環境や揃える手間などを考慮して選ぶといいと思います。自分で試行錯誤しながらオリジナルの配合を考えるのも楽しいですよ!

それぞれの植え替え方法はこちらで詳しく紹介させていただきます。

タンクブロメリアの植え替え方法 植え方はコチラ!

まとめ

長くお付き合いいただきありがとうございます。

これで最後の項目になります。

  • タンクブロメリアの硬葉系は強めの光で管理する。直射日光から半日陰など葉焼けしないギリギリのラインを探してみてください!(真夏を除く)そうすることで美しく引き締まった株に仕上がります。
  • 軟葉系は柔らかめの光で管理する。明るい日陰などこちらも同じです!
  • 置き場所は屋外の半日陰から明るい日陰、風が強すぎると葉がこすれて痛みやすく転倒の危険もあります。
  • 気温は10℃を目安に屋外、屋内に移動させる。(冬は室内へ小まめに霧吹きを!)
  • 葉の中心部の筒状になっているところに水を貯めて管理する。用土にも水をあげてください!
  • 水やりの頻度は週に1度もしくは2度 用土の乾き具合を確認しながら頻度を見極めてください。
  • 植えつける用土は水はけの良いものを選ぶ、(軽石、鹿沼土、赤玉土、バークチップ、ヤシチップ、ミズゴケなど)ミズゴケは素焼き鉢を使用する
  • 肥料はそこまで必要ない。元肥として緩行性の固形肥料を植え付け時に与えて、追肥は行わない。

以上になります。

最後に

長々と書きましたが、タンクブロメリアは非常に丈夫で育て易い植物ですので。あまり神経質にならずポイントだけ抑えて管理すれば問題なく楽しめる植物です。

本当に植物なのかというほどのエキゾチックな姿とカラーリング。世界中にファンがいるほどの人を魅了してやまないこの植物を是非楽しんでいただければ幸いです。

私はこの植物が本当に大好きで大好きで、わざわざ海外まで見に行くほどに夢中になってしまいました。

一人でも多くこの植物の魅力を共感してもらえる人が増えたらこんなに嬉しいことはありません。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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