【Frontier Plants】タイ(バンコク)の植物 買い付け旅行記 チャトチャックマーケット編 植物検疫と税関検査編
目次
みなさんこんにちは!
前回、前々回とチャトチャック植物マーケットの買い方や様子を記事として書きました。
【Frontier Plants】タイ(バンコク)の植物 買い付け旅行記 チャトチャックマーケット編(場内の様子)
【Frontier Plants】タイ(バンコク)の植物 買い付け旅行記 チャトチャックマーケット編(買い物編)
なかなか濃い内容なので是非ともご覧ください。
そして今回は皆さんがむしろ一番気にしているであろう、
植物検疫と税関検査です!
【重要】この記事は2017年8月に書かれた記事になります。
2018年9月追記
2018年10月1日より検査証明書が添付されていない植物は、植物防疫法に基づき廃棄処分となります。
また、検査証明書を添付せずに輸入した場合や輸入時の検査を受けなかった場合は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられる場合があります。
詳しくはこちら↓のページをご覧ください。
植物検疫については
農林水産省 植物検疫所のホームページのこのへんなんかを見ておくといいかもしれません。
ちなみに植物検疫のタイミングは日本に帰って、飛行機から預けた荷物を受け取ってから、税関を通るまでの間に行うことになります。
海外から手荷物や郵便で国内に持ち込まれる植物は全てこの植物検疫を通さねばなりません。
この植物検疫に引っかかると全て没収というか処分か、返送ということになってしまいます。
せっかく買ってきた植物が没収されてしまっては非常に悲しいですよね?
ですがちゃんと虫や土を取り除いておけば問題なく植物検疫は通ります!
問題がなければ必ず通りますので、くれぐれも少量だからとか、心配だからとか、で密輸しないでくださいね。
買い物編でも書きましたがこのへんに注意しておきましょう。植物検疫で必ずひっかっかってしまいます。
- ワシントン条約に引っかかるもの
- 土がついた状態の植物
- 虫がついてる植物
- もともと輸入が禁止されている植物、果物、野菜
- レシートや名前のないもの(これはあった方がスムーズに通ります)
ではではより詳しく説明していきます。
植物検疫より前にまず現地でやること
さてさて皆さんチャトチャックマーケットで素敵な植物を購入し、ホテルに帰ってきました。
暑い中歩きまわり疲れて一休みしたら植物の状態をチェックしておきましょう。
ベアルートで日本に持ち帰ることをお店の方に伝えておけば下の画像のように土を落とし、新聞紙でくるんでもらえるはずです。
せっかく丁寧に包んでもらった植物達ですが、一度新聞紙を解いて状態をチェックしておいたほうがいいです。
どちらにせよ包んだままだと暑くて蒸れてしまう場合もありますので、なるべく早く解いておきましょう。
土も落としきれて以内場合などもありますし、何しろ虫が潜んでいたら没収まっしぐらですからね。
チェックするポイントは
- 根っこの状態、土が付いていないか
- 虫などは付いていないか
- 名前はちゃんと付いているか
- 泥などが付着していないか
- 購入したときに貰ったレシートと照らし合わせて個数などに間違いが無いか
- 土以外のもので根が包まれている
などを確認しておくといいですね。
ちなみに新聞紙を解き乾燥させておくことで、輸送時に蒸れを防いだりできます。よっぽど乾燥に弱い植物でなければ干しておくといいですね。
ミズゴケなどで根を包んでくれるお店もありますが、ミズゴケ自体が古く汚らしいと検疫の時に印象がよくありませんので、平気そうであれば取っておくことをオススメします。
ミズゴケやバーク自体に虫が付いているとアウトですからね。
新聞紙はまた包むときに必要になりますから捨てないで取っておきましょう。というか一度、清掃スタッフの方に捨てられたことがありとっても困ったことがありました。
そして並べ終え個数を確認したら今度は根っこを確認しておきます。
もしその時、植物の根に土がついている場合は洗ってください!
私はいつも普通にホテルの洗面台でジャブジャブ洗ってしまいます。ついでに植物も良く洗って虫や泥なんかを落としておきます。
根っこを洗っておくと植物検疫の際は非常にスムーズに進みますので是非洗っておくことをオススメします。
ちなみに私はコンビニでハサミを買ってきて根があまりにも長すぎる場合は切ったりします。
帰国の日が着たら取っておいた新聞紙で植物を包みます。
セロテープなんかがあるととっても便利なのでコンビニとかで購入しておくといいですよ。
植物を包んだら荷造りです。植物はトランクに全て詰め込みます。
トランクの中でごろごろ動いてしまうと痛みやすいので隙間には衣類なんかを挟んでクッションにするといいですね。
無事にトランクに詰め込んだら、あとはこれを空港までもって行き、航空会社に預けるだけです。
預ける際は植物が入ってるとか、そういったことは特に伝えなくても大丈夫です。
さて次はいよいよ植物検疫です。
日本に帰りいざ植物検疫!
長いフライトを経て日本へ到着。
入国審査を受け手荷物受け取り所までいきます。
植物検疫を受ける植物検疫所は荷物を受け取る場所の片隅にあります。
手荷物を受け取ったら税関を抜ける前に、植物検疫カウンターへといってください。
ここでようやく植物検疫を受けることになります。
手荷物受取所内はカメラなどでの撮影が禁止されておりますので、今回は写真なしです。
カウンターのお兄さんに植物検疫を受けたい旨を伝えましょう。
トランクを開け植物を取り出します。
そしてここでレシートが役にたちます!
今回持ち込む植物のレシートを職員の方に渡します。
レシートはこのように納品書みたいなタイプもあればメモに手書きの場合もありますが、名前と値段、販売者の名前などが載っていれば問題ないです。
レシートを見せると職員の方はワシントン条約に引っかかるものがないか一つ一つ調べていきます。
該当するものが無ければ今度は一つ一つ開封して根の状態、虫の有無を確認していきます。
余談ですが、私は早朝に到着することが多く、職員の方が一人の場合が多いのでよく作業を手伝ってます。
私が新聞紙を解き職員の方に渡して職員の方がチェックして私がまた包みます。
職員の方が一つ一つ確認していきますが、このとき購入した植物の数とレシートに記載されている数があってるかチェックされます。個数が合わないと大変ですし、植物に名前が付いていないと大変です。
植物検疫は白い大きめのバットの上で植物をさかさまにしてバサバサ振られます。
バットの上に落ちたごみを凝視し、動いているものがいないかチェックされます。
動いているものがいたらアウトです。
ちなみに本当に一つ一つ全てチェックされます。
職員の方と色々おしゃべりしましたが、エアープランツを持ち込むお客さんは多いですけどこれは初めて見るとタンクブロメリアに興味津々でした。
そしてさすがに植物検疫官をやってるくらいなので植物好き!植物トークで盛り上がりました。
無事に植物検疫が済むと、植物検疫合格証印みたいな名前と個数を書いた紙をくれます。
それを貰ったら税関を抜けてはれて無事に帰国できます。
購入した金額によっては関税をかけられる場合がありますが、素直に払っておきましょう。
私は今回52本ブロメリアを持ち込んで、検疫にかかった時間は1時間30分
ちなみに何のために購入したのか聞かれませんでした。
自宅に帰り植物の状態を確認しましたが、全て無事でした。
すぐに新聞紙を解き水に浸し水分を補給させてあげ、鉢あげしてあげました。
いまでは元気に育ち多くの人の手に渡っております。
みなさん長々と書きましたが最後までお付き合いいただきありがとうございました。
3つの記事に渡り海外から植物を持ち帰る方法を詳しく書いてきましたが、植物を持ち帰るのはとても不安だと思います。
植物検疫など没収される危険もあるため、植物を海外から持ってきたくてもなかなか踏ん切りがつかなかった方も多いのではないでしょうか?
この記事で少しでも多くの植物好きな方のために役にたてれば幸いです。
植物好きな方が増えればそれだけ植物の需要も高まりますからね!
それに植物好きなら植物を旅の思い出の品にしたいと思った事があると思います。お土産にしたいと思ったこともあるはずです。
旅先から持ち帰った植物を育てていると、旅の思い出がよみがえるなんて素敵ですよね?
私はタイで出会った人たちの事を植物を見るたびに思い出します。
それでは皆さんも素敵な植物ライフをお送りください。
大阪の次郎
はじめまして! 毎回わかりやすい記事をありがとうございます。記事を拝見していてチャトチャックにすごく行きたくなってきているのですが、まったくの個人が、タイでのサイテスの取得をすることはできるものなのでしょうか。取得の仕方を教えていただけませんでしょうか?? 「農場でやってくれる」とか「市場の店でやってくれる」とか「自分でやらないといけないのですっごく大変」とか。 興味津々でして。。。
kanemi2
はじめまして!いつもご覧いただいきありがとうございます。
チャトチャック植物好きにとってはまさにどんなテーマパークより面白いので是非行ってみてください!
サイテスに該当するものの輸出入は事前申請が必要で早くとも2週間ほどかかります。
まずタイの方で輸出許可をとってもらい、次に日本で経済産業省に申請し、もう一度タイへ書類を送らなければならいため
現地で購入して手荷物で持ち帰るというのはほぼ不可能に近いです。
なので個人での輸入はとても難しいですね。
サイテスに該当するものは業者さんに頼むのが一番いいと思いますね。
マコト
こんにちは
昨日タイから帰国して植物検疫を受けました。
10月1日から検疫証明書が無いと全て廃棄処分になると言われました。
役所はチャトチャックの近くですが、生憎休みですね。
オートーコー市場の並びにも植木屋さんが並んでいますね。
kanemi2
マコト様
コメントありがとうございます。
2018年10月1日からの変更を受けて現在記事を編集しようと思っております。
お知らせしていただきありがとうございます。
オートコー市場の植木屋さんもとても魅力的な場所ですね。
都心部から近く行きやすいため観光にはもってこいです!
あやむ
初めまして。
東南アジアに行く度にいろいろな蘭の切り花を買って持って帰ってくるのを楽しみにしている者ですが、先日、訪タイ後に、この10/1からは蘭の切り花であっても、又量の多少にも拘わらず、検疫証明書が必要という事を日系の花屋さんから伺い、今回(11/5帰国です)はいつも購入しているパークローン市場での蘭の購入を諦めました。
タイでの滞在日数が少なかった事もあり、情報を調べきれなかったので、関西空港到着時に検疫カウンターで質問した所、タイの場合はスワンナプーム空港の貨物地区(S1ビル)で、おそらく平日のみ、8:30-21:00、1証明書あたり16:30までは100B, 以降は120Bにて発行してくださるとの簡単なチラシを見せて貰いました。
kanemi2様は、これからはタイではどちらにて検疫証明書を発行依頼されるのでしょうか…
そして実は私達はお正月はマレーシアに行くのですが、そのチラシによると、マレーシアではマレーシアの住所が無い者には、
証明書の発行すらしていただけないようです…
又、海外での植物購入/輸入に際しての詳しい情報等、教えて頂けると、本当に有難いです。
次回の記事を心待ちにしております!!
kanemi2
あやむ様
気がつくのが遅くなり申し訳ありません。
ご存知の通り検疫証明書の申請には各国のルールがあり、どうしても取得したい場合は仲介者に依頼するのが一番安全です。
なので証明書を取得してもらえる方を現地で探すのが一番早く安心な方法かと思います。
私もそのように購入しております。
DDD
はじめまして。
記事を読ませて頂き今後タイへ行くので植物を購入しようと思っていたのですが、
1.サイテスに記載されているものは、事前に申請が必要で個人では申請自体が難しいのでしょうか?
2.チャトチャック市場では検疫証明書をもらうことはできないのでしょうか?
また上記のコメントで個人では輸入が難しいとお答えになっていますが、法人でないと輸入自体ができないのでしょうか?
お手数ですがご回答頂けますと幸いです。
kanemi2
DDD様
はじめまして、コメントありがとうございます。
1:申請することはできますが、早くて2週間ほど発行に時間がかかります。
2:チャトチャック市場では検疫証明書の発行は行っておりません。法人、個人に関係なく輸入することはできますが、サイテス記載種につきましては書類を用意するのが旅行の期間中には難しく、現地と日本の両国で書類の提出が必要になります。詳しくは経済産業省のワシントン条約の申請のページをご覧ください。